学会設立の趣意

学会設立のお知らせ

超高齢社会となった21世紀の日本において、誰もが安心して生活できるユニバーサル社会を目指し、健康寿命を延伸し、生活の質(Quality of Life=QOL)を豊かにし、維持することが強く望まれています。その実現には保健・医療・福祉分野における連続した継ぎ目のないサービスとケアを必要とします。それを支援する専門職が共に、互いに、自ら学ぶ卒前の連携教育と卒後の現場における協働活動とが極めて重要です。健康長寿および自立・共生を支援する専門職に対する連携教育および現場協働の成果を共有する学会の設立を企図いたしました。

詳しい設立の趣意につきましては、学会設立趣意書をご覧ください。また、発起人の詳細につきましては学会設立発起人に記載しております。

以上、ご賛同いただいた方々を中心として数回にわたる発起人会の討議を経て、平成20年11月29日、埼玉県立大学を会場とする総会において、日本保健医療福祉連携教育学会(Japan Association for Interprofessional Education : JAIPE)を立ち上げることができました。保健・医療・福祉分野の連携と協働を目指す、日本の将来を見据えた新たな学会でありますので、学会の趣旨をご理解いただいて、多くの皆様からのご参加をお願い申し上げる所存であります。

また、学術集会の内容を掲載した学術雑誌につきましては、入会いただいた皆様及び国内の大学及び関係団体に配布する予定であります。

なお、個人情報保護の観点から本学会では、プライバシー保護に十分留意するつもりでおります。詳細につきましては本学会のプライバシーポリシー及びウェブサイトにおける個人情報取扱についてをご覧いただければ幸いに存じます。

学会設立発起人一同

 

学会設立趣意書

医学の進歩は医療関連の多種類の専門職を必要とし、高齢者の増加に対応して福祉関連の多種類の専門職を養成してきました。最近の数年、医師不足が国民の健康維持と増進とに、大きな課題となり、その地域間格差、および増加した高齢者の医療および福祉における多様な需要に対応することが一人の専門職では困難となりました。従って医療、福祉の各専門職は、疾病予防に携わる保健関連の専門職と健康増進の共通基盤を理解し、その上で各自の専門性を深め、他の専門職と連携して活動することが極めて大切となりました。

その社会的要請に対応して、一部の大学等の高等教育機関では教育カリキュラムに連携教育すなわち専門職間教育(interprofessional education)の試行を開始しています。しかし、我が国の教育機関では単独の専門職別のカリキュラムが多く、連携教育を含むカリキュラムは未だ少ないのが現状です。臨床、臨地の現場において、複数の専門職が専門職間協働(interprofessional work)で活動することが非常に大切となりました。医療現場の病院内、病院間、病院・診療所間あるいは福祉現場では多種の福祉施設が地域毎に設置され、総合型地域スポーツクラブなどを含めた地域における保健・医療・福祉現場の社会的ネットワークの整備が必須となっています。

日本において大学等の教育職と現場の専門職とによる実践や研究成果の蓄積とそれらの共有は十分とは言えず、教育の内容や方法の開発や改善と、連携教育の理論の説明と効果の評価は極めて重要です。そして、現場におけるそれらの連携そして協働の必要性は大学等の高等教育のカリキュラムに反映されることが大切です。そして国際的な連携教育の関係組織・学会との情報交換・交流も推進していく時期にきています。それぞれの成果を、同じ場で発表し、相互に討論し、多様な専門職協働の現状を俯瞰し、共有できる本学会の設立には大きな意義があると信じます。連携教育に興味を持ち、卒後現場における協働活動の成果を発表する学会設立の意義に賛同される皆様の参加、入会をお誘い申し上げます。

2008年6月吉日
学会設立発起人一同

 

学会設立発起人

※五十音順、所属は2008年当時

  • 朝日 雅也(埼玉県立大学)
  • 荒川 正昭(新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター)
  • 石川 さと子(慶応義塾大学)
  • 石川 雄一(神戸大学大学院)
  • 今井 浩三(札幌医科大学)
  • 上好 昭孝(大阪河崎リハビリテーション大学)
  • 内山 聖(新潟大学)
  • 江原 吉博(慶応義塾大学)
  • 大嶋 伸雄(首都大学東京)
  • 大塚 眞理子(埼玉県立大学)
  • 大橋 謙策(日本社会事業大学)
  • 岡田 喜篤(川崎医療福祉大学)
  • 小川 恵子(聖隷クリストファー大学)
  • 小澤 英浩(松本歯科大学大学院)
  • 梶井 英治(自治医科大学)
  • 上村 伯人(上村医院)
  • 片山 壽(尾道市医師会)
  • 木下 正信(首都大学東京)
  • 日下部 明(山形県立保健医療大学)
  • 小泉 美佐子(群馬大学)
  • 近藤 克則(日本福祉大学)
  • 酒井 郁子(千葉大学大学院)
  • 坂田 悍教(埼玉県立大学)
  • 笹岡 眞弓(日本医療社会事業協会)
  • 佐藤 進(埼玉県立大学)
  • 繁田 雅弘(首都大学東京)
  • 白澤 政和(大阪市立大学大学院)
  • 鈴木 栄一(新潟大学)
  • 相馬 仁(札幌医科大学)
  • 高橋 榮明(新潟医療福祉大学)
  • 高屋敷 明由美(筑波大学)
  • 高山 忠雄(鹿児島国際大学)
  • 武見 ゆかり(女子栄養大学)
  • 田村 由美(神戸大学大学院)
  • 福島 統(東京慈恵医科大学)
  • 藤井 博之(日本福祉大学)
  • 前沢 政次(北海道大学大学院)
  • 前野 貴美(筑波大学)
  • 丸山 仁司(国際医療福祉大学)
  • 真柄 彰(新潟医療福祉大学)
  • 水本 清久(北里大学)
  • 武藤 芳照(東京大学大学院)
  • 村上 博和(群馬大学)
  • 矢谷 令子(社会医学技術学院)
  • 米林 喜男(新潟医療福祉大学)
  • 渡邊 秀臣(群馬大学)
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